名勝史跡 霊場山寺立石寺
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山寺立石寺『宝珠山立石寺』(ほうじゅさん りっしゃくじ) 写真は如法堂(奥の院)
- ・場所:山形県山形市山寺4456-1
- ・営業時間:8:00~17:00
- ・入場料:高校生以上300円で、それ以下が200円
- ・駐車場:山寺入口付近に駐車場有(値段500円ぐらい)
- ・山形市の名物・特産品:サクランボ、ぶとう、玉こんにゃく、こけし、米、紅花、鋳物
- ・宿泊先:山形市格安宿泊ホテル
東北の霊場 山寺立石寺『宝珠山立石寺』
松尾芭蕉が『奥の細道』で「閑さや岩にしみ入る蝉の声」という俳句を詠んだ有名な名所で
山寺は全国でも知名度の高い観光スポット。
山寺とは愛称であり、実際は『宝珠山立石寺』というのが正式名。平安時代前期、第56代清和天皇の命により、比叡山・天台宗の高僧の慈覚大師により開山された霊場。
▲貞観二年(860年)に創建
慈覚大師は東北各地に寺院を建てたが、特に山寺立石寺に力を入れ、明るく正しい人を養成する道場として建てた。鎌倉時代の頃になると東北仏教界の中枢となし、一千余名による修行者の移住所となっていたようだ。戦国時代になると山内に兵火を浴び消失・衰退。延文元年(1356年)初代の
山形城(霞城公園)の城主・斯波兼頼により根本中堂を再建。現在では国指定重要文化財に指定。

山寺立石寺 根本中堂(こんぽんちゅうどう)
最上義光公により修理をされ今に残る
本堂となる根本中堂では、本山・比叡山延暦寺から移した『不滅の法灯』という物があり約1200年間、一度も消えることなく照らし続けている。現在も建っている根本中堂は、最上義光が大修理を
受けた物で、中には国の重要文化財の本尊薬師如来坐像が安置されている。
大仏殿のある奥の院までは、石階段が千十五段あり、山寺の頂上に到着するまでに
約30~40分ほど時間がかかります。 下る頃には年寄りや女性が「膝が痛い」とよく言うが
山に登り慣れている方ならそんなに辛くはないと思います。
山寺にはとにかく多くの寺院が建ち並び、どの建物がアレなのか分からなくなるほど多い。
それほど山寺という所は、歴史の深き場所であることが伺い知れる。根本中堂は端っこにあるため
基本的に見つけやすい。料金所まで根本中堂・寺や鐘楼・地蔵・銅像が多く、そこまでは無料です。
山寺立石寺へ登山、山門から姥堂へ
入口だけでもずいぶん立派な建物だ
この『山門』は鎌倉時代(700年)に建てられた物で、ここで料金を払い入山します。入場料は高校生以上が300円で、それ以下が200円。
入口の左側は出口になっていて、そこは土産屋になっています。ここから頂上の如法堂(奥の院)
まで、階段が千十五段あります。タオルを用意し
半袖になれる状況で登った方が良いかと思う。
▲山寺立石寺 ここが登山口の山門
山門から登って行くと、最初に出くわすのが『姥堂』というのが目に付くだろう。姥堂の中には
奪衣婆(だつえば)の石像がありました。この堂から下は地獄で、上は極楽を指しているという。
側にある岩清水で心身を清め、新しい衣に着替えて、古い衣は奪衣婆に奉納してたようだ。
そして一段一段登るごとに、欲望や汚れを消滅し明るく正しい人間なろうとする所だ。

▲周りはこんな感じ ▲姥堂(うばどう)
芭蕉せみ塚と弥陀洞
さらに長い階段を登り続ける(汗汗・・・
さらに姥堂から四寸道を抜けると、松尾芭蕉が「閑さや岩にしみ入る蝉の声」の句を呼んだ『
せみ塚』に到着します。国指定名勝地で
その手前には慈覚大師が腰を下ろして休んだ
『御休石』があります。
この辺りまで来ると一息付けたくなる頃。道のりはあと半分はので、ここで休んだ方が良い。
▲山寺立石寺 この辺りから汗も出て来る頃

▲芭蕉せみ塚 ▲弥陀洞(みだほら)
長い歳月に渡り岩が風化した箇所を彫った弥陀洞。その姿は阿弥陀如来を似せて彫った物らしく
その姿を見ることができると幸運になるという。残念ながら私には見えなかった(>_<;
まだまだ修行が足りぬ!ということなのだろうか・・・南無ぅ~
仁王門から五大堂・如法堂(奥の院)へ
▲山寺立石寺 仁王門
山の中に巨大な門が!『仁王門』
現在の仁王門は、嘉永元年(1848年)に再建
された物で、左右には像が安置されていた。
自然とよく似合う立派な門ですね。弥陀洞と
仁王門をセットで写真を撮る方も多くまさに
名所といった所だ。ここまで来ると
もう少しで奥の院に到着する距離です。
▲自然とマッチしている仁王門
仁王門はケヤキ材で造られており、左右の仁王尊像は運慶(うんけい)の弟子達により造られた
と物と言われ、「邪心を持つ者は登ってはならぬ」と睨みんでいる。裏側にある閻魔大王の像は
この仁王門を通る方々の、過去の行いを記録しているのだと言う。
左『五大堂』行き、真っ直ぐ『奥の院』行き
この付近まで来ると到着したようなものです。眺める建物が多く、断崖絶壁に建物が建てられていたりと、圧巻する風景ばかり。
まさに名勝と言った観光スポットですね。
右側の建物が中性院で、上が大仏殿
(奥の院)、左が開山堂・納経堂などもあり
下界を見渡せます。
▲山寺立石寺 中性院付近の風景
中性院のすぐ手前には
最上義光公の霊屋(たまや)があります。まったく気づかれず素通りされる
ことが多い建物。周りは小さい庭園のようによく手入れがなっていました。
右の写真は釈迦ヶ峰と言い、危険な岩場を通りお釈迦様のもとへいたる行場で、出世や欲望を
持った修行者が転落死することが多いと伝えられています。現在は一般者は立ち入り禁止区。

▲山寺立石寺 最上義光霊屋 ▲山寺立石寺 修行の岩場
如法堂(奥の院)
山寺の中でもっとも奥にある供養寺
ここは如法堂と言い、参道の最終地点でもあるので『奥之院』とも呼ばれている。中には慈覚大師が、中国で修行中に所持していた釈迦如来と
多宝如来をご本尊様としている。
左側の大仏殿には、金色の阿弥陀如来像が安置されている(撮影禁止)。ここでは毎日、卒塔婆の供養を行っているそうだ。
▲山寺立石寺 人が多い時期だとこうなる
秋の彼岸の時期になると、宗派を超えて数千人の参拝者で賑わうそうだ。だから秋になると
こんなに人が多いのだろうか・・・秋は駐車場のほとんどが、埋まるほど人が多く訪れる。
1本30円で線香に火を付け、壷ぽい所に立てることができます。そして、ここからの眺めは最高!

▲左の鐘楼ぽいのが気になる ▲如法堂の右側
夏でも風がよく吹くので、汗だくの体には丁度良く涼んでいられます。ふぅ~疲れたな・・・
納経堂・開山堂・華蔵院・五大堂
▲山寺立石寺 納経堂(のうきょうどう)
百丈岩にそびえ建つ、納経堂と開山堂
現在の開山堂は江戸末期に再建された物で
慈覚大師のお堂になっている。中には大師の木造の尊像が納められているそうだ。
上の写真の断崖絶壁に建っている納経堂は
写経を納めている所で山内ではもっとも古い
建物で、県指定文化財です。
▲山寺立石寺 開山堂
納経堂の方は、昭和62年に解体修理を行われたそうだ。納経堂の真下は入定窟(にゅうじょうくつ)
という岩石ですがそこには慈覚大師の遺骨が、棺に納められて眠っています。

▲納経堂 ▲開山堂
ほら穴の中に安置されている三重の塔
開山堂から大仏殿寄り側の方には華蔵院があり
その手前には三重の塔がある。
サイズは1mぐらい。岩をくり抜いて中に
三重の塔を安置したようだ。
どこかの赤い三重の塔をモチーフにした模型
のような出来栄えで、精密に組み立てられてた。
三重の塔は重要文化財だった。
▲山寺立石寺 三重の塔
開山堂から上へ到る、細い階段を登ると五大堂という展望台に到着します。
五大堂は慈覚大師が五大明王を安置して、天下泰平を祈る道場として使用していたようだ。
ここからの眺めは最高で、山寺の山々や下界を一望できる展望台になっていて
写真を斬る者が、あとを絶たない名所スポットになっています。

▲開山堂右側の屋根の部分が五大堂 ▲山寺立石寺 五大堂からの風景
山寺への行き方は、車で行くなら国道13号線を走り、立谷川付近から曲がると行きやすい。
基本的に山寺はメジャーな名所スポットなので、案内看板が多く特に迷わずに済むだろう。
電車で行く場合は、やまでら駅で下車すればOK。そこから徒歩で2~3分程度で、山寺立石寺の
入口へ到着するでしょう。帰りのお土産などは、山寺入口周辺に多くあるのでそこで購入すると
良いかと思います。もしくは、少し山寺から反対側へ登った所に風雅の国というお土産所も
ありますので、そちらでもご購入できます。
駐車場の方は、周辺に3~4箇所ほど止めれるスペースがあるので、車を止めるのにそれほど
苦労はしない。値段は500円ぐらい。
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