米沢上杉藩の水資源確保の御料林 潜り滝


くぐり滝
▲南陽市の山の中にある潜り滝(くぐり)の風景写真

  • ・場所:山形県南陽市の国道348号の道路から小滝周辺

  • ・南陽市の名物・特産品:ワイン、リンゴ、ラフランス、ぶどう、サクランボ、ラーメン、バラ、菊

  • ・宿泊先:南陽市宿泊ホテル・旅館

自然を求め山の中へ旅に出る
山形では国道13号線とは別に山形市-
上山市-白鷹町を結ぶ国道348号線がある。
13号線と比べるとトンネルが多く山道なので
裏街道と称すのが適切か。

それで南陽市の山を越え表町とは裏側にある
小滝地区には「くぐり滝」という滝があるので
観光に行った。天童市のジャガラモガラに似て
道幅狭く悪路だ。だがこれが旅の本質也。


大淵の必ず雨が降る話
国道348号沿いから小さくある潜り滝への看板から細い道へ下ると、ダムと明神沢川が見える。
そこから少し進むと、道沿いに『大渕』と書かれた木の看板があった。
看板には日照りが続いて田や畑にかける水が足りないと、この淵までやって来て石を投げ込み
「それっ、雨がふんぞおっ」と言うと、必ず雨が降ると伝わっていると書いてある。


山形新聞社グリーンやまがた百十景 くぐり滝


くぐり滝

くぐり沢大明神

ヘビのような道だな~
駐車場から歩いて5分経過したかないかの
距離を進むと、右手には細長い道がある。
道は木の板で組んである。

遠くの方からは、かすかに川の流れが聞こえ
あの道の奥へ進むと、くぐり滝があった。
その途中には、くぐり沢大明神(稲荷)があり
この地は米沢からの参詣者が多く賑わってた。
稲荷は天保1830~1843年頃に作られたそうだ。


くぐり滝の歴史と内容
この地一帯を潜り沢と呼び、大昔の地殻変動により巨岩奇蹟を作り上げ正面が潜り滝である。
春は緑で生茂り、秋は紅葉に染まり野鳥の声が聞こえ美しい場所として知られ
山形新聞社グリーンやまがた百十景にも選ばれている所のようだ。

そもそもこの滝は江戸時代の頃、米沢の上杉藩は下流の水資源確保のため
滝の奥地を御料林(ごりょうりん)と定め、山守・水守七世帯を住まわせ、水林とした所也。
現在はその地区には誰も人が住んでいない。壊れかけた小屋や錆びた車がなどがあった。

今では固有林で、天然ブナ林の大木も続き多くの沢水を集め、大堤を経てこの滝を作っている。
その昔、宮内の熊野大社を出た修験者は、旧吉野村西側の連峯を修験場としており
この滝で禊を行い、白鷹山へ向ったと伝えられている。


遊歩道
さらに奥地へジャングル探検?
滝の高さは14mぐらいで、上の流れている
部分は不思議なことに輪になってる。
グルリと回り登れば、滝の流れている
上の輪の部分を近くで観察するこも可能。

奥の方には遊歩道があり道が続いている。
せっかく来たのだから奥地へ足を踏み入れた。
ちらほらとアヤメが見え、カナチョロや
昆虫が多い。草ヤブの中から鳥の声がする。


遊歩道から15分近く歩いたのかな。奥の方にはでっかい沼があった。


▲くぐり滝の動画

南陽市小滝周辺の場所・地図


山形県南陽市の場所・地図
▲画像クリックで地図拡大表示可能
南陽市 くぐり滝 - Google マップ

くぐり滝への行き方は、上山市~白鷹町行き方面の国道348号線を車で走ると看板が
見えるので解りやすい。南陽市の宮町方面からも小滝へ行ける。
国道348号線から曲がると、くぐり滝までは1本道なので特に迷うことはないが
いかんせん道幅が狭く悪路なため、車がすれ違う時には一方が譲らなければ通れない所もある。
駐車場に関しては、車で行ける所の最奥に駐車できるスペースがある。側には廃WCがあった。



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