
腹減り侍『だだちゃ豆』の話

▲庄内名物、
だだちゃ豆
だだちゃ豆とは?
庄内にある鶴岡周辺で江戸時代の頃から作られてきたという豆で、普通の枝豆と比べると濃厚な味と豆の風味が強く、生産数も限られているため『まぼろしの枝豆』とも言われている。
現在でも庄内地方で多く収穫され
他県で収穫されているかどうか知らないが
だだちゃ豆のルーツを探ってみた。
だだちゃ豆と普通の枝豆がどう違うのか?
- 1.普通の枝豆より、豆数が少ない
- 2.サヤに生えている毛が茶色
- 3.くびれが深く、見た目が悪い
と、まぁ食べる豆数も少なかったりと、どこもかしこも劣等的な枝豆に見えるが、前述の通り味が
良い豆で、その味は殿様の舌までも魅了したほどの『超枝豆』でありブランド産の枝豆なのだ。
名前の由来
- それは山形の多くを支配していた最上家が改易になり、庄内には酒井家が封ぜられた。
酒井藩の頃の時代に、その殿様は枝豆好きだったらしく収穫の時期になると、毎日枝豆を献上させ
枝豆を食べては「今日はどこで作った、だだちゃの枝豆か?」と側近の者に尋ねるのだと言う。
「どこで作っただだちゃの枝豆だ?・・・ どこのだだちゃの枝豆だ?・・・ どこの”だだちゃ豆”だ?」
それが名前の由来だと伝わっている。『だだちゃ』とは、父親・オヤジを指す意味で庄内の方言也。

どうやって幻の枝豆を作ったのか?
毎年味が良く、おいしい豆のみを抜き取り
おいしい豆同士での配合を何十年、何百年と
続けて配合してきたら、その内にだだちゃ豆に
なったのだと言う。
つまりエリートな枝豆同士を配合してきたから
超エリートな枝豆になったのだ。だだちゃ豆の種
は何故かシワが寄っているのが特徴です。
▲これは湯でたやつだからシワとか無い


左が生で、右が湯でた状態のだだちゃ豆
だだちゃ豆のおいしい食べ方と調理方法
基本的に湯でて食べる物が一般的です。生はとてもじゃないが青臭く、腹痛でも起こしそうだから
オススメできない。一般的な調理の仕方はまず水で洗い、茶色い毛を落とすように軽く洗い流す。
その隙にお湯を沸かし沸騰したら、お好みの量で塩を混ぜます。そこにだだちゃ豆を入れて
3~4分したらザルに入れ、水を切り冷まし頂きます。
水はだだちゃ豆の3倍の量を目安にすると良いそうだ。食べる時も若干塩気が薄いと感じたならば
湯でた後に、皮の状態のだだちゃ豆へ塩を軽くまぶし食べると美味也。
あとはビールの摘みや飯時に、殿様気分で「これは、どこのだだちゃ豆だや?」と言うだけです(笑)
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