
腹減り侍『上杉伯爵邸の鯉料理』の話

▲米沢市にある、
上杉伯爵邸(はくしゃくてい)の『花の膳』の鯉料理

上杉伯爵邸の歴史
この
米沢城・上杉神社の堀の外のすぐ側には上杉伯爵邸という立派な建物がある。
とても料亭には見えないほど大きい屋敷だが
ここは米沢藩主の最後・13代目にあたる上杉茂憲(もちのり)の伯爵邸として建てた屋敷。
当時は敷地約5,000坪・建坪530坪という広さであったが、大正8年の米沢大火で焼失。
▲入口の様子


▲ここにも置いてある上杉鷹山公の銅像と庭園の様子
米沢城の2の丸跡にある、再建された文化財的な上杉伯爵邸
して、どこまで焼けてしまったのかは分からないが、現在の建物は大正14年に造ったものだそうだ。
設計者は中條精一郎、施工は名棟梁江部栄蔵により造られたもので、文化財的価値ある建物也。
中はヒノキ造りで外は広い庭園となっていて、実に日本的な武家屋敷のような造りになっている。


▲長く細い廊下を歩き、奥の掛け軸のある日本的な個室へ案内された。
奥の個室へ招かれる
入口の受付で昼食の要件を言うと、上杉伯爵邸のもっとも奥の部屋と思われる個室へ案内された。
比較的に他の部屋は宴会場のように広かったが、私が案内された部屋は6畳ぐらいの所に
案内された。こちらの部屋の方が落ち着くので、個人的には良い部屋に招かれたのかな。
上杉鷹山公に習い米沢鯉料理を注文

上杉鷹山公が持ち込んだ米沢鯉
米沢牛と米沢鯉とでどちらを注文するか迷ったが
米沢鯉の料理にした。値段はどれも高く
まさに高級料亭と言った感じでした。
まあ、せっかく米沢へ来たのだと考え、思い切って4200円の『花の膳』を注文した!やはり、ここは尊敬する
上杉鷹山公が米沢に持ち込んだ米沢鯉が良かったので鯉尽くしのメニューを選んだ。
▲画像クリックで拡大表示可能


▲花の膳を注文すると、全部でこのぐらいの献立が出てきます。▲
鯉尽くしの料理が出てきた!
時間は注文してから少し待ったが、昼間だから忙しいんだろうと思い庭を観察していると料理が
出てきた。並べらた献立は鯉料理ばかりで、実に面白き物也。また米沢名産のウコギも少々ある。
右の写真は鯉の洗いと呼ばれる刺身で、鯉の味がもっとも出ている一品ですかね。隣の天ぷらのは
『米沢鯉のせんべい』だそうです。パリパリして香ばしく、塩味が利いててうまかった。


▲鯉の甘煮 ▲塩引寿司
やっぱ鯉と言うと鯉の甘煮だな~
鯉の甘煮は正月によく食べられる、めでたい食べ物である。鯉は体の血になりやすく健康体になり
やすいので薬膳としての働きもあるので、病人や出産後の婦人なども食べたりします。
これがまためっちゃウマイ食べ物だが、小さい骨がたくさんあるので丁寧に骨を取り除かないと
喉に骨が刺さります。私も過去に何度も刺さった経験があります><;アイター
塩引寿司の方は米沢では鮮魚が手に入らないので、それを逆手にとって塩引きとして使った
料理だそうな。これも紅白とか、めでたい時に食べる料理である。


▲鯉こく
鯉こくとは、鯉を輪切りにした物を味噌汁で煮込んだ料理です。味噌汁の中には鯉の甘煮ぐらいの
サイズの輪切りの鯉が沈んでいて、身がやわらかくなるまで煮込まれていました。


▲鯉の珍味 ▲くるみ寒天
鯉の珍味の方は、鯉の甘煮とそんなに味に大差がなかった。というか同じ調理法なのかな・・・
こちらは骨など、あらかじめ取られていて食べやすかった。
くるみ寒天は読んで字の如く、クルミを砕いた物を寒天に閉じ込めた味が薄めの料理だった。
全体的な印象
全体的に見ると上杉伯爵邸の屋敷自体は、食事を取ったりカフェ・お茶的な軽い物を食す部屋に
分かれているようだった。建物の構造や庭園・献立の注文や運んでくる人を眺めても着物着用
だったりと、格式の高い料亭と言った様な雰囲気を感じた。
故に値段の方も結構張りますな!元々鯉の値段は普通の魚と比べ値段が高い方ではあるが
普段の昼食などを済ますと言うよりは、祝い事やメデタイ時などに訪れる場所なのかなーと思った。
私個人は何らめでたき事などありませんが、
米沢上杉まつりの少し前に訪れたので祭りの祝いと
上杉家の知将・
直江兼続の大河ドラマ『
天地人』が決定したので、その祝いと思えばまぁ良いっか~
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