最上義光が駒姫の弔いのための菩提寺、専称寺

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専称寺(せんしょうじ)の本堂、山形市指定文化財
- ・場所:山形市緑町三丁目
- ・行き方:山形駅から徒歩で約15~20分の距離
- ・駐車場:淨善寺の横に駐車場有り(無料)
- ・山形市の名物・特産品:サクランボ、ぶとう、玉こんにゃく、こけし、米、紅花、鋳物
- ・宿泊先:山形市格安宿泊ホテル

最上義光と駒姫の関係
駒姫(こまひめ)とは、お伊満(いま)・お今の方とも言われ、第11代・山形城(霞城公園)の
城主、
最上義光の愛娘(二女)のことです。
東日本の中で随一、綺麗なお姫さまで全国で評判高い方だったそうです。
▲専称寺入り口

15歳で山形を離れ、京都へ
その美しさは全国に広まり、豊臣秀吉の姉・日秀(にっしゅう)の子、関白・豊臣秀次(ひでつぐ)の耳に入り
最上義光に、駒姫を側女(そばめ)にしたいと言ってきました。
側女とは正室とは別に妻として迎えること結婚すること。
昔の大名は一夫多妻(いっぷたさい)だった。
最上義光はそれを嫌がり、何度も断りました。
しかし時の天下は豊臣氏にあり、その権力者から催促されては
断るに断れず、しぶしぶ手放すことになった。
それは、文禄4年(1595年)駒姫が15歳の時だった。
▲最上山 専称寺


春には立派な桜が咲きます
最上義光と駒姫に起こった悲劇

▲専称寺入り口の駒姫についての説明板
最上義光に起こった悲劇
しかし、駒姫を側女に出された年の7月15日に悲劇が起こった。
それは豊臣秀次が謀反(むほん:主君に逆らい、兵をあげること)の疑いにかけられ
豊臣秀吉の命令で、秀次は高野山で切腹させられ煽りを受けることになる。
その煽りとは、秀次に関係する最寄の者も、打ち首にするというものだ。
最上義光はそれを聞いて焦り、豊臣秀吉にあらゆる手を尽くして愛娘の駒姫を救出しようと
豊臣秀吉に言い寄ったが、まったく聞いてもらえませんでした。
最上義光が関ヶ原の合戦になった時に、西軍・豊臣側につかずに東軍・徳川家康についた
理由はこの出来事が、一番のきっかけだと言われています。
同年の8月2日、豊臣秀次の家族や駒姫を含め、側で仕えていた方々(約30数人)を京都の
町中に引き回し三条河原で、全員打ち首にされました。
その後まもなく夫人も亡くなる
駒姫が処刑されると、同年同月の8月の16日には最上義光の正室・大崎夫人が駒姫の後を
追うように急死した。
駒姫の辞世の句

▲京都三条の瑞泉寺(ずいせんじ)に収められている駒姫の句
この駒姫の辞世の句のおよその意味は、罪もない身だが世間の疑いにかけられて
みんなと一緒に冥途に行けば五常(仁・義・礼・智・信=思いやり・正しき道・礼儀・知識・信用)
の疑いが消えると思い歌をよみます。
罪を斬ってくださる 阿弥陀(あみだ)様の剣により 斬られる自分は 極楽に行くうえで
妨げになるような罪などありません。(阿弥陀様に斬られる罪などないから、極楽へ行ける)


▲専称寺 県の有形文化財、鐘楼(しょうろう) ▲専称寺 夜鳴力士像の一つ
駒姫と夫人のために菩提寺を移した
最上義光は愛娘・駒姫のために、高擶(現在の天童市)から菩提寺を移し駒姫を弔った。
寺内にある梵鐘(ぼんしょう)ならび、鐘楼は駒姫が亡くなった11年後に作られ
豊臣秀吉から『天下一の称号』を授けられた名工・西村道仁により作られ県の有形文化財です。
専称寺の蔵には、大崎夫人と駒姫の肖像画が保管されているようです。
4隅にある夜鳴力士像について
本堂の天井の四隅を支えている
夜鳴力士像は、名工・左甚五郎により作られた。
あの力士像は、夜になると重い重いと言い泣き始めることからその名が付いたそうです。
昼間は我慢してるが夜になると夜鳴きするので、寺の住職はやかましかったので
猟師にたのんで銃で撃ってもらった所、それ以来泣かなくなったそうだ。その傷の後もあるようだ。
駒姫を弔うお墓は、入り口の右手にある墓の奥側に設置され、今でも手厚く供養されてました。
専称寺の大イチョウ

▲山形市指定 天然記念物、専称寺の大イチョウ
駒姫の墓以外には樹高35m。幹周り6.5mの
大イチョウがあります。別名『雪降りイチョウ』と呼ばれ
この木の葉が散ると冬に降る雪が、長い間解けない状態が続くと言ういわれがあり
冬の仕度の目安にしたそうだ。
専称寺への行き方は、山形駅から小姓町あたりから左折して行った方が良い。
七日町付近は道路が、一方通行のため初めて通る方は知らずに反対車線を走るはめになり
かなり危険度が高いからだ。尚、専称寺周辺は道路がかなり狭いため、徐行での運転が必要。
駐車場は専称寺を囲む塀をぐるりと回って、淨善寺の後ろ側にある。幼稚園と協同の駐車場ぽい。
駐車スペースは約8台ぐらい止めれる。その場所は専称寺の入口左側にあたる場所。
宝林寺から淨善寺へ向かう道路を通過しようとすると、左側に駐車場の看板があった。
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